激レアな「0」のナンバープレートを装着したAT限定普通二輪免許で運転できる「国産電動白バイ」!? 箱根駅伝でも話題になった、ホンダの電動バイク「WN7」の白バイ仕様をじっくり見に行きました!

電動モビリティに造詣の深い近藤スパ太郎さんが、箱根駅伝で先導車を務め話題をさらった「国産電動白バイ」について解説します。

軽二輪区分なのに1000ccクラスのトルクを発揮

 こんにちは! 先進モビリティに興味津々の近藤スパ太郎です。特に電動モビリティは、最新技術を投入した車両が続々登場して目が離せません。

 今年の箱根駅伝で、東京の1区と10区を走った警視庁の白バイが話題になりましたよね。「電動バイクだよね?」「WN7じゃないのか?」「日本で売ってないでしょ!」とSNSは騒然!

 そう、正しくホンダの最新電動バイク「WN7(ダブリュー・エヌ・セブン)」の白バイで、去年11月のEICMA 2025(ミラノショー)で公開され、欧州では発売になったものの、日本ではまだ未発売車なんです。

駅伝の先導を務めた「ホンダ製のEV白バイ」
駅伝の先導を務めた「ホンダ製のEV白バイ」

 実はこれ、東京都がEVバイクをPRする取り組みなんです。 東京都は、CO2を排出しない環境先進都市「ゼロエミッション東京」の実現に向けて、2035年までに都内で新車販売される二輪車を100%非ガソリン化する目標を掲げています。現在電動バイクの購入補助や充電環境の促進事業を行っており、こうした都の取り組みとEVバイクの普及促進をさらにアピールすべく、国産EVバイクの白バイ仕様を企画したのです。

 日本中が注目する新春の駅伝大会での先導車に未発売のWN7を白バイで走らせるなんて、やるなぁ~東京都! と、ボクはニンマリ中継を見ていたのです!

 そのWN7白バイ仕様が、またまた東京マラソン2026(2026年3月1日開催)でも先導車として走り、皇居外苑のゴール会場に展示されると聞き、ボクは実車を見に行って来ましたーー!

 東京都のブースに1台が展示され、跨りもOK。大会の先導車には3台が稼働していた様です。 まだ国内での型式認証を取っていないため、激レアな「0」のナンバープレートを装着していました。

 さてWN7ですが、ホンダ初の固定式バッテリーを採用し、軽快性と扱いやすさを持つFUN領域向けの電動ネイキッドモデルとして開発されました。 最高出力50kWで600ccエンジンの車同等、最大トルクは100N・mで1000ccのガソリン車に匹敵する性能を持ちます。最高速度は129km/h、航続距離は140km(WMTCモード値)で車重は217kgです。

 定格出力は18kWの軽二輪です。オートマチック車のため、AT限定普通二輪免許で運転可能です。 価格はUK HondaのHPを確認すると12999ポンド。日本円で約273万円です。

 ホンダの開発者に聞くと、赤色灯や無線装備など白バイの装備品と、白バイカラー以外は、ほぼノーマルとのこと。

 実車を見ると、警視庁のステッカーが貼られた349.44V 9.3kWの高電圧大容量の黒く大きなバッテリーBOXが存在感を放ちます。ショーワ製のSFF-BP倒立フォーク、ニッシン製のラジアルマウントキャリパー、片持ちのスイングアーム、ピレリのディアブロ ロッソタイヤ、センターモーターのパワーは、エネルギーロスが少ないベルトドライブで後輪に伝えられるなど、これらのパーツ装備からもスポーツ車として開発されていることがわかります。

 タンクカバーの上部を開けると、欧州で普及しているCCS2(Combined Charging System Type 2)の充電口があります。1つの充電ポートでAC(普通)とDC(急速)の両方に対応し、30分で20%から80%の急速充電が可能です。 日本でもテスラや欧州車などがこのCCS2を使っていますが、国内ではCHAdeMO規格の急速充電器が普及しているため、実際に発売される時にはどんな仕様になるのか……。

国産の新型「EV白バイ」にまたがる筆者(近藤スパ太郎)。スリムな車体で足つき性も良く、ハンドリングが軽い印象です
国産の新型「EV白バイ」にまたがる筆者(近藤スパ太郎)。スリムな車体で足つき性も良く、ハンドリングが軽い印象です

 走れないとは言え、よりワクワク感を満喫したいボクは、持参したヘルメットとグローブも装着して完全装備で跨りました。

 おぉ、コックピットからの眺めはこんな感じかぁ~~。スリムで足つき性が良く、停車状態でも軽いハンドリングを感じます。ハンドル切れ角は左右それぞれに35度を確保しています。

 ハンドルまわりは、右にパトライトスイッチ、左に無線のスイッチがありますが、それ以外はほぼノーマル。 5インチのメーターパネルは、スマホとBluetoothで連携する「Honda RoadSync Duo」を搭載し、ナビや電話通話、音楽再生、スマホで車両管理も行えます。

 走行モードはスポーツやレインなど4モードを選べ、回生ブレーキ度も4段階から選べ、強い回生ブレーキを選べばスロットル操作だけで極低速まで減速することもできるそう。狭い場所で車両移動がしやすい最高速5km/hの微速モードや、後進モードも備えています。

 白バイとしての後付け装備は、前後のパトライトと拡声器、リヤのBOXと無線アンテナ、左のフロントフォークには警棒ホルダー(?)と思われる縦長の筒、左ステップにフットレストを装備しています。

 でも1000cc車に匹敵するトルクで0~50mが3.9秒の加速パワーを持ちますが、白バイ隊員はランナーと同じ速度で走るのは難くないのだろうか? と思い開発者に聞いてみると「マイルドな走行モードがあり、さらに設定した速度を維持できるリミッターボタンも装備しています。20km/h以上の速度設定を3つ登録できるので、白バイ隊員はこの機能を活用しているかもしれません」と話してくれました。

 警視庁ではBMW Motorradの電動スクーター「C evolution」を白バイ仕様に改良した「E-WING」を2020年に導入していますが、振動も少ないので疲れも少ないんです! と、白バイ隊員も高評価。今回の東京マラソンでも走っていました。

 電動バイクは排気ガスを排出しないだけでなく、走行音も静かなので走行中に人の会話も聞こえ警備上もメリットが多そうですね。

 気が付けば東京都のブースは、WN7白バイ仕様に跨るために長蛇の列が……。跨った人はみーんなニコニコでした。そう、バイクって走らなくても楽しいんですよね。

今後もイベント等で跨れるチャンスがあるのでは? と思いますので、ぜひ体感して下さいね!

【画像】小池都知事「皆さんも追いかけられないよう」!! 俊敏な走りを実現するホンダ製「EV白バイ」を画像で見る(30枚以上)

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Writer: 近藤スパ太郎

タレント/プロデューサー。ハーレーでルート66を全走破してアメリカ大陸横断。ロシアンラリー二輪部門出場、チベットチョモランマツーリングなど芸能界きってのバイク好き。芸名はバイク好きでも知られていた伊丹十三監督から、映画「スーパーの女」に出演した際に命名された。
環境番組のパーソナリティを担当して以来、電動モビリティや環境を配慮した次世代モビリティ、環境問題にも興味津々。
俳優・MC・リポーターのほかWeb メディアSPANGSS や、芸能・制作プロダクションSPANCHOOS の代表も務める。

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