百聞は“一試乗”にしかず? ベネリ製6気筒の意外な資質 ~2輪系ライター中村トモヒコの、旧車好き目線で~ Vol.10

特徴的なビキニカルやスイッチボックスなどは、同時代にデ・トマソグループに所属していた、モトグッツィの「850ルマン」と共通
ヴェリアの2連メーターも同時代のモトグッツィに通じる要素だが、タコメーターのイエロー/レッドゾーンは、「850ルマン」より1000rpm高い8000/9000rpmから。上部に備わるインジケーターパネルは「V35」「V50」と同じデザイン
Y字型マニホールドを介してシリンダーヘッドに装着されるキャブレターは、デロルトVHB24。径の小ささと3連式という構成は、扱いやすさに大いに貢献していると思う
足まわりパーツの多くも同時代のモトグッツィと共通。フロントフォークはφ38mm正立式で、前後18インチホイールは1970年代中盤から普及が始まったアルミキャスト。ブレンボ製で統一したブレーキは、前後が連動するインテグラル式
後輪駆動は、なんと「ダブルローラーチェーン」式。現在の製品ならシングルローラーチェーンで十分だが、オーナーはあえてノーマルのスタイルを維持している
少々野暮ったいルックスだった「750セイ」とは異なり、「900セイ」はこれぞイタリアン! と言いたくなる雰囲気。1460mmのホイールベースは、ホンダ「CBX」の1495mm、カワサキ「Z1300」の1580mmと比べると、かなり短め
並列6気筒らしさを強調する3×2=6本マフラーだった「750 Sei」に対して、「900 Sei」はシンプルにして軽量化に貢献する左右出しマフラーを採用。タイヤサイズはフロント100/90-18、リア120/90-18
エンジンの構成はホンダ「CB500フォア」とよく似ているものの、幅を抑えるため、シリンダー後方に設置された背面ジェネレーターは、当初はベネリならではの機構だった。最高出力は80hp/8400rpm
自らの手でレストアを手がけた、「900 Sei」を走らせるオーナーの阿部さん。この車両を入手する前は、180度クランクと270度クランク、2台のラベルダ製3気筒を愛用していた
特徴的なビキニカルやスイッチボックスなどは、同時代にデ・トマソグループに所属していた、モトグッツィの「850ルマン」と共通

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