バイクdeストレッチ Vol.9 ~ライディングの質を上げる『体幹トレーニング』~

前回までは乗車前の準備運動と、バイクを降りてからの疲れを回復させるためのストレッチを紹介してきました。今回からのパートでは、ライディングの質を上げるための体の強化法をシュートボクシングの初代日本女子ミニマム級王者のMIOさんとともに紹介していきたいと思います。

3.ライディングの質を上げる『体幹トレーニング』

 長時間のツーリングやスポーツライディングでバイクをコントロールするためには、上半身、特に“体幹部”が重要になってきます。そこでまず、体幹部とはどの部位のことを指すかを説明しておきましょう。

初代シュートボクシング日本女子ミニマム級王者MIOさんにストレッチを実践していただきました

 解剖学的に言うと「頭部と四肢(腕部と脚部)を除いた部位」、つまり胴体ということになります。しかしライディングなど、運動や体の動きの質を上げるために重要になってくるのは、肋骨から股関節の間、つまり“腹部”です。

 こう言うと「え、腹筋?」と思われるかもしれません。確かに間違ってはいないのですが、重要なのは皮膚のすぐ下にある筋肉ではなく、腹部の深層部にあって腰椎から大腿骨までつながっている“腸腰筋”という筋肉です。この筋肉は主に大腿骨を引き上げる働きをしていますが、実は上半身を安定させるためにも欠かせない筋肉なのです。そこで体幹部強化の第1回目は、最もベーシックな鍛え方を紹介します。

3-1 ドローイン

①膝を仰向けになり、鼻から深く息を吸ってお腹を意識的に膨らませます
②口からゆっくり息を吐いて、おへそを中心に下腹部を骨盤に近づけるような意識で引き込んでいきます。最大に引き込んだら普通に呼吸して、お腹を引き込んだ状態を30秒キープします

 こんな簡単なことで本当に効くのかと思われるかもしれません。が、もともとは腰痛など、腰部に問題がある人の症状改善のために考案された、理学療法の一部です。腸腰筋にはしっかり刺激が入ります。1日に数回繰り返してもいいエクササイズです。

 そして実は、ドローインで腸腰筋を引き締めると、一時的にですがウエストサイズをダウンさせるという効果があります。これは脂肪が減ったのではないのですが、繰り返して行くうちに腸腰筋が張りを取り戻して内臓を正しい位置に収めるので、本当にサイズダウンすることも期待できるのです。ぜひ試して見てください。

意識して普段から体幹を鍛えているMIO選手

「体幹は、私たち格闘技をやっている選手たちも重要視している部分です。ここが強くないと、パンチやキックの威力が出せないんです。私も意識して鍛えているので、みなさんもしっかりとトレーニングしてくださいね」

■MIO
初代シュートボクシング日本女子ミニマム級王者
Energy Fight×Shoot Boxing 48kg級王者
41戦36勝(4KO)4敗
1995年、大阪府大阪市出身。身長153㎝、体重48kg(試合時)の小柄な体型ながら、破壊力抜群のスピードのあるパンチと鋭いキックを繰り出す。女子格闘技界期待のシュートボクシング選手。

【了】

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