思わず頬がゆるむスポーティな走り スズキ「KATANA」&「スイフトスポーツ」
コーナリングから感じる、新型「KATANA」の隠し味
KATANAのコーナリングでも嬉しい発見がありました。リアに履く190/50ZR17というタイヤのプロファイルも手伝ってか、コーナリングを開始する寝かし込みの瞬間、ちょっとした手ごたえを感じさせてくれます。

前後17インチラジアルを履くだけに、ディメンジョンとタイヤの特性で作られた曲がり方のチューニングでしょう。また、アップライトなハンドルバーの組み合わせも、こうしたハンドリング成分を出す隠し味のような気がします。
これはKATANAという名前から想起される重厚感をわずかに演出したもの、私はそう受け止めました。それでいてあるバンク角領域からはしっかりと旋回力が高まり、スポーツバイクとツーリングに出ても走りで困るコトはないでしょう。
とても良くできたスポーツバイク、それが新作のKATANAです。

一方のSWIFT SPORTは、1トン超の車重を持つ軽自動車も珍しくないなか、1トンを切る軽量なボディで、峠を走れば加速減速でそのアドバンテージを享受できます。
それでいて、鋭いコーナリング性能を持ちながらも、ハンドルを切った瞬間の向きの変わり方に人間の感覚になじむ“タメ”があり、フロントとリアのグリップ感のバランスも絶妙。サイズ的にもっと大きなクルマに乗っているような安心感も備えています。
KATANA同様オトナを楽しませる作り込み、すなわち、走る質感にこだわった作りなのでしょう。
新型「KATANA」に乗って勝手に思い起こす、あのときのシーン
さあ、ここからは妄想です。仮に石原軍団が2020年代を迎えるいま、世のリバイバル、レトロモダンな流れに合わせ、西部警察を限定的に復活させたとします。
もちろん、舘ひろしさん演じる鳩村刑事の愛車は新作KATANAでしょう。ただ、逃走する犯人を追い、長い足を折り曲げながらハングオンスタイルで交差点を曲がる演出は難しいかもしれません。新しいKATANAはそこまでしなくてもあっさり曲がってしまうからです。まあ、逃げるクルマもアップデイトされているからそれはそれかもしれませんが。

是非、黒いKATANAを手足のように操る鳩村刑事の姿を、60インチオーバーの大画面テレビで見てみたいと思うのは私だけではないはず。そう、KATANAは希代の役者でもあるのです。
【了】
Writer: 松井勉
モーターサイクル関係の取材、 執筆、プロモーション映像などを中心に活動を行なう。海外のオフロードレースへの参戦や、新型車の試乗による記事、取材リポートを多数経験。バイクの楽しさを 日々伝え続けている。









