市民マラソンとオフロードバイクのクロスカントリー その共通点とは?

オフロードバイクの遊び(レース)で盛り上がっている「クロスカントリー」とは、いったいどのようなモータースポーツなのでしょうか?

クロスカントリーは市民マラソンだ! JNCCの楽しみ方とは?

 オフロードバイクを使ったモータースポーツの中で、市民マラソン的な人気を誇っている競技が「クロスカントリー」です。

全日本モトクロス選手権(レディースクラス)とJNCCをフル参戦した久保まな選手はハスクバーナで活躍。来年就職を控える女子大生ライダー

 日本では「エンデューロ」と表現されることが多いジャンルですが、このシンプルで参加しやすいクロスカントリーの楽しみ方や魅力を紹介します。

 日本では1980年代半ばから1990年代前半にエンデューロブームがありました。最長でも30分くらいの短時間で速さを競うモトクロスに対して、自分のペースで走る、仲間とチームを組むことができるエンデューロに人気が集まります。

 当時はモトクロス専用の競技車(モトクロッサー)や、公道走行できるトレールバイクを改造した車両が大多数でしたが、近年ではエンデューロ専用モデルが国内外から多数発売されています。

 そして2006年頃から再びエンデューロの人気が高まっています。その中心が『JNCC(ジャパン・ナショナル・クロスカントリー)』を代表とする「クロスカントリー」です。

 日本では長時間走るオフロードバイクレースを総じてエンデューロと呼びますが、クロスカントリーとエンデューロは、じつは違う競技です。

クラス(技量別)ごとにスタート。エンジン停止状態からJNCC星野代表が振るフラッグを合図に一斉にスタートします。エンジン音が一斉にゲレンデに轟く、迫力満点のシーン

 ヨーロッパから発祥したエンデューロは、いわゆる「オンタイムレース」とカテゴライズされますが、クロスカントリーは90分、3時間、ときには8時間、さらには24時間など、長い時間で速さや周回数を競います。

 いわゆるアメリカでメジャーのシンプルな競技形式で、JNCCの母体『GNCC(グランド・ナショナル・クロスカントリー)』も、アメリカで人気のシリーズです。

 JNCCはMFJ(一般財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会)などのライセンスが不要で、誰でも参加できる気軽さや、ヤマハやKTMなどメーカーから最適なマシンがラインナップされているなど、様々な要因で人気があり、かつてモトクロスに熱中していた層がこぞって参加しています。

 2019年11月3日に開催された最終戦『AAGP(長野県爺ヶ岳スキー場)』では、じつに540台ものエントリーがあり、参加型モーターサイクルスポーツイベントとしては、最大規模を誇ります。

JNCCの中でも最大人気のAAGPは爺ヶ岳スキー場(長野県)を使ったダイナミックなコース。秋は紅葉が美しく、大町市の温泉郷や安曇野、黒部ダムなど観光の要素が高いのも人気の理由

 レースの途中で何度も転倒したり、肉体やマシンにとっても過酷で決して楽なスポーツではありませんが、一向に人気は衰えません。誰かと競うのではなく自分との戦いとなり、順位は気になりますが、それよりも完走することが大事なのです。

 他の競技に例えると、モトクロスがスプリントだとすれば、エンデューロ、クロスカントリーはマラソンといったところでしょう。

 JNCCが市民権を得たことと、2007年からスタートした東京マラソンをはじめとするマラソン、ジョギングブームの時期が一致するのは、決して偶然ではないでしょう。

【了】

クロスカントリーが人気の理由とは?

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