バイクの変速方式には2種類ある?ロータリー式とリターン式の違いとは
バイクのカタログを見ていると、「ロータリー式」「リターン式」と表記されている欄を確認することができます。これはバイクの変速方式を表しているのですが、それぞれどういった違いがあるのでしょうか。
そもそも変速方式とは?どういった役割があるのか
バイクのカタログには、「変速方式」と表記されていますが、そもそもこれが何を示しているのか、きちんと説明できる人は少数かもしれません。変速方式とは、端的にいうとギアチェンジのやり方のことです。

例えば、MTバイクは走行時の速度や路面状況によって、ライダーがエンジンの回転数に合わせてギアを変えます。これは、ライダーが任意でギアチェンジしながら運転するということを指します。一般的には低速走行や坂道など、トルクが必要な道では低速ギアを使い、反対に高速道路などで高速走行をする場合は、高速ギアを使う傾向があります。
なお、最適なギア変速を使用しないと、エンジンに過度な負担をかける可能性があるため、バイクのエンジンや排気量によって、最適なギア速は異なります。
つまり、ライダーは路面状況に加え、バイクのエンジン音や振動、タコメーターでエンジン回転数を確認しながらギアチェンジをおこなうことで、快適な走行を可能としているわけです。

ちなみに、一般的にスクーター=ATバイクに採用されているのは、無段階変速方式です。
この変速方式は、MTバイクのようにミッション操作は不要であり、右手のアクセルスロットルの操作だけで、走行スピードに合ったギアに自動で合わせてくれます。ギア速に意識を使わない分、精神的に余裕を持てたり、バイクの操作自体に集中できるというメリットがあるようです。
ロータリー式とリターン式はどんな点が異なる?
MTバイクの変速方式は、大きくロータリー式とリターン式の2種類に分けられます。では、このふたつはどういった点が異なるのでしょうか。

まずロータリー式は、主にホンダのカブシリーズに採用されている変速方式です。ロータリーにはもともと”回転”という意味がありますが、ギアチェンジの流れも回転式となっており、例えばニュートラル→1速→2速→3速→4速→ニュートラルというように、一方向の流れでトップギアからニュートラルに周回することが可能です。また、一般的なバイクの変速と違い、ニュートラルから変速が始まる点も特徴のひとつです。
ロータリー式は、最高速からニュートラルに戻すことが可能なのですが、これにより効率よくシフトアップをおこなえるというメリットがあります。
例えば、高速ギアで走行中でも、一回のシフト操作でニュートラルにギアを入れることができます。これは、ギアチェンジのアクションが少ないため、頻繁に停止や発進をくりかえす市街地走行で、非常に役立つ機能といえるかもしれません。しかし、エンジンの回転数を無視したシフト操作ができてしまうため、エンジンに負荷を与えてしまいやすいというデメリットも挙げられます。

最高速から一気に低速ギアにもチェンジすると、強烈なエンジンブレーキが発生します。加えて、ライダーの体にも大きな衝撃がかかり、場合によってはバイクの制御が不能になり、転倒するリスクもあります。
ちなみに、ホンダ「カブ」シリーズは、ロータリー式の変速方式を採用している代表的なバイクです。前述のように、ロータリー式は走行中から停車までの動作を素早くおこなえるので、頻繁に停車するシーンに最適です。これが、郵便配達や新聞配達でスーパーカブが採用されている理由のひとつでもあります。

そしてリターン式は、1速からトップギアの間を1速ずつ行き来する変速方式です。1速からニュートラルを経て2速、3速…と、トップギアまでギアを上げていきますが、ギアを戻す時はトップギアから下のギアへ1速ずつ落として行く必要があります。
例えば、ホンダ「CB400SF」や、カワサキ「Ninja」など、国内外問わずMTバイクの多くがリターン式を採用する傾向にあります。また、バイクの種類や排気量の違いによって、トップギア数は異なります。リターン式のメリットは、速度やエンジンの回転速に応じて変速をおこなうため、エンジンやミッションへの負荷が小さくなる、という点です。

ロータリー式のように、いきなりトップギアからニュートラルや1速へシフトチェンジをすることができませんが、1速ずつ段階を踏んでギアチェンジをおこなうため、エンジンやマシンに過度な負荷がかかりにくくなるというわけです。また、教習所で免許を取得する際に使用されるMTバイクも基本的にリターン式です。そのため、一度免許を取得すれば、ほとんどのMTバイクのシフトチェンジも同じようにおこなえます。
デメリットとしては、トップギアから減速、停止するまで1速ごとにシフトダウンしないといけないという点が挙げられます。エンジンやマシンへの負荷は小さくなりますが、頻繁に発進停止を繰り返す場面では、ライダーにとっては疲労が溜まる原因になります。
また、ニュートラルへシフトを入れる場合は、1速からシフトアップするか、2速からシフトダウンしなければなりません。バイクのモデルや、新車でアタリがついてない場合などは、スムーズにニュートラルにシフトチェンジができない場合もあるようです。
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一口に変速方式といっても、ロータリー式とリターン式ではシフトチェンジやエンジンの回転数の感覚が異なります。それぞれのメリットデメリットを理解した上で、バイクを選ぶ時のポイントにしてみるのも良いでしょう。









