一体どこまでOK?バイクでのタンデム中、後ろに座っている人がやっていい行為のボーダーライン

バイクのタンデム走行で同乗者がスマホをいじっていたり、タバコを吸ったりする光景を見かけた事があると思います。それらの行為は違反ではないのでしょうか。実際に警察に聞いてみました。

まずはタンデム可能な要件を確認

 ひとりで走る楽しさとは、ひと味違った魅力を持つ、バイクでのタンデム走行。

 安全で快適なタンデム走行をおこなうには、運転者と同乗者が互いに協力し合うことが大切です。

 バイクのタンデム走行をするためには、免許の取得以外にも様々な条件がある
バイクのタンデム走行をするためには、免許の取得以外にも様々な条件がある

 そんなバイクでのタンデム走行は、バイクの免許を取得しても、すぐにできる訳ではありません。

 タンデム走行をするには、バイクの免許を取得してから1年が経過している必要があります。なお、同乗者の免許は不要、年齢制限もありません。さらに、高速道路でタンデム走行をする場合は、より条件が厳しくなり、普通二輪または大型二輪の免許を取得してから、通算で3年以上経過しなければなりせん。また、年齢制限も追加され、運転者が20歳以上であることも条件となっています。

 これらの条件を満たしていないにもかかわらずタンデム走行をした場合は、「大型自動二輪車等乗車方法違反」に該当。違反点数2点と反則金1万2000円が科せられることになります。

 なお、首都高速道路の一部の区間では、バイクのふたり乗り自体が禁止されており、その区間には、「大型自動二輪車及び普通自動二輪車二人乗り通行禁止」の標識が掲げられています。

 タンデムうっかり進入しないよう、十分注意しましょう。さらに、タンデム走行するには排気量が51cc以上、かつ乗車定員が2名と定められたバイクである必要があります。

楽しいタンデム走行!同乗者がやっていい行為はどこまで?

 例えば、走行中に運転者がスマートフォンを操作したり、お酒を飲んでいれば違反になります。

 では、同乗者がタンデム走行中に同じような行為をした場合は、罪に問われるのでしょうか。

タンデムの同乗者はクルマの助手席同様、スマホをいじっていても違反にはならない
タンデムの同乗者はクルマの助手席同様、スマホをいじっていても違反にはならない

 警視庁の担当者は、次のように話します。「運転者の場合は、スマホ等の画面を見ていれば、画像注視という違反に該当しますし、スマホ等を見るために片手運転をすれば、安全運転義務違反というものに該当します。しかし、運転者ではなく、同乗者がスマホを触るなどの行為は違反にはなりません。ただ、同乗者の行為によって運転者の運転に妨げがあった場合は違反になります。これは運転者が同乗者に対して、運転の妨げになるような行為をさせたとして、同乗者ではなく、運転者が違反の対象です」

 つまり、バイクの同乗者がスマホをいじったりタバコを吸ったりしていても、違反にはなりません。しかし、そのような行為によって運転者の運転に妨げがあった場合は、運転者が違反の対象になるというわけです。また、同乗者が飲酒状態にあっても違反にはなりませんが、運転に支障をきたすような行為があれば、同様に運転者が取り締まりの対象となるようです。

 さらに警視庁の担当者は、「警察官は状況を鑑みて、同乗者がタンデム走行に関して運転を妨げているかを判断しているので、走行に危険があると判断された場合には、取り締まりをおこなう可能性があります。また、同乗者が違反に該当するのは、運転者に飲酒運転や無免許運転を幇助させた場合。運転者が飲酒状態にあったり、無免許状態にあることを知っていながら運転をさせた場合は、同乗者の違反です」とも話します。

 道路交通法には、バイクの同乗者を罰する法律は存在しないため、同乗者が走行中に飲酒やスマートフォンの操作、喫煙などをしても違反にならないようです。これは、クルマの助手席に座る人が違反にならない事と同じこといえるでしょう。

タンデムの同乗者が運転者に迷惑をかけて周囲に危険を及ぼした場合は運転者の違反となる
タンデムの同乗者が運転者に迷惑をかけて周囲に危険を及ぼした場合は運転者の違反となる

 しかし、クルマの助手席では、リラックスをして眠ったりしても問題はありませんが、バイクの同乗者はそうはいきません。

 例えば、スマートフォンを操作するときは、片手だけで体を支えなければならないほか、泥酔するほどお酒を飲んでいれば、ふらつきによりバランスを崩して振り落とされる可能性もあります。そのため、たとえ法律で禁止されていない行為でも、運転者に迷惑をかけたり事故を誘発するおそれがあることから、常識の範囲内にとどめておいたほうが良いでしょう。
 
 ただし、運転者が飲酒している事を知りながらふたり乗りをすれば、同乗者であっても罪に問われます。また、飲酒運転をするおそれがある人にお酒をすすめたり、車両を提供する行為も違反になるので注意してください。

 なお、同乗者もヘルメットの着用が法律で義務づけされています。乗車するときは必ずヘルメットを着用し、あご紐の締め忘れがないようにしましょう。また、安全基準をクリアしたヘルメットを選ぶことも大切です。

【画像】周囲の安全に配慮してタンデムを楽しむ様子を画像で見る(10枚)

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