2024年のバイク定率割引 距離制限の短縮20km 1回の利用で80km以上が対象
ETC搭載車を対象にしたバイクの「定率割引」の対象条件が緩和されました。これまでは1回の乗降で100km以上走らないと割引の対象になりませんでしたが、80km以上走った場合に割引対象となります。使い勝手の悪い条件の見直しを求めて、オートバイ政治連盟は要望書を大臣に手渡しました。要望書の中では、距離制限の撤廃を求めていました。
100kmが80kmになって、使いやすくなった?
斎藤鉄夫国土交通相は2024年3月15日、2024年春から始まるバイク定率割引(二輪車定率割引)の概要を公表しました。
「令和6年度についても、これを4月から実施することとし本日、高速道路会社から公表する予定です。内容につきましては今般、一部見直しを行うことといたしました」

バイク定率割引とは、NEXCO系高速道路を走った場合、通行料金を普通車の半額にする、2022年から始まった割引制度です。
「具体的には、割引対象を100km以上の走行から80km以上の走行に緩和いたします。その他、2日間以上続けてのご利用を、まとめて申し込めることといたします」(斎藤国交相)
定率割引の実施について国土交通省高速道路課は「定率割引は日帰り利用を想定している」と説明していました。バイクユーザーからは高速道路の利用だけで片道100km、往復200km以上を走る日帰り利用は現実的ではない、と見直しが求める声が多数上がっていました。
片道80km以上の走行で割引が対象になることで、定率割引を使った日帰りツーリングがようやく現実的なものになってきました。
「例えば、東京から箱根地域も対象になるということでございます。またこれまでは日帰りを念頭に置いておりましたので、1日ごとの申し込みでしたが、現実は続けて旅行される方も多いということで、2日以上続けてのご利用をまとめて申し込めるということにしました」
連休を連続して利用する場合は、申し込みを簡略化
通行料金や駐車問題などバイクの交通環境の改善を求めるオートバイ政治連盟(吉田純一会長)は、3月3日に斎藤鉄夫国土交通相と面会。通行料金割引についての要望書を手渡し、そこには「距離制限の撤廃を求める」ことが書かれていました。しかし、その要望はかないませんでした。

2023年のバイク定率割引は、コロナ禍を過ぎて行動制限がなくなったにも関わらず、利用者数が減少しました。同じバイク専用の割引でも「ツーリングプラン」は利用者数を伸ばしました。
斎藤国交相への要望の中でも、定率割引は使い勝手が悪いことが指摘されました。事前にオンライン申し込みを済ませていない限り、対象日と対象上限をクリアして利用しても割引除外となることです。
2024年の定率割引では、この点が少し改善されました。土日の2日間や大型連休などで休みが連続し、その連続した休みを利用する場合は、初日の1回の申し込みで申請を受け付けます。
連続する割引対象日の申し込みが不要となるのですが、割引申込日の初日に利用がなかった場合は、その期間のすべての割引が取り消されるので注意が必要です。
ただ、この負担軽減策については、早速疑問が出ています。四輪車も対象となる土日祝日割引では、都市部の混雑緩和を目的に実質30kmほどが割引から除外されていますが、距離制限はありません。
「2日単位、3日単位での割引ができるなら、毎年1回の申し込みによる定率割引も可能ではないのか」(2023年の利用者)
高速道路の通行料金は、この秋にも見直しの“たたき台”が国交省から提示される見込みです。バイク高速道路料金区分の要望から始まった定率割引。3年目の利用が注目されています。
■バイク定率割引の実施条件
割引率=普通車の通常料金の半額。バイクは軽自動車料金区分なので、バイク通常料金の37.5%割引に。
実施日=土曜、日曜、祝日。4月1日(土)~11月30日(土)、北海道地区は10月27日(土)まで。
距離条件=1回の乗降で80km以上を走った場合。
そのほかの条件=高速各社の専用サイトでの事前申し込みが必要。
Writer: 中島みなみ
1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。


