【2台でGO!!】トライアンフ新型400cc単気筒モデル「スピード400」と「スクランブラー400X」には甲乙付け難い魅力がっ!?

排気量400ccクラスの水冷単気筒エンジンを搭載するトライアンフ新型「SPEED 400(スピード400)」と「SCRAMBLER 400 X(スクランブラー400エックス)」は、2023年に新登場し、日本では2024年1月より発売されました。普通自動二輪免許で運転可能な2機種を、じっくり乗り比べてみました。

2台に共通する品質と快適性

 当記事の目的は、同じメーカーの2台を同条件で試乗して、各車の個性を明らかにすることです。今回の素材は、日本では2024年1月に発売が開始された、トライアンフの「モダンクラシック」シリーズに加わった排気量400ccの単気筒車で、オンロードスポーツの「スピード400」と、悪路走破性を意識した「スクランブラー400X」の2台です。じっくり乗って比較してみました。

トライアンフ新型「SCRAMBLER 400 X」(左)と「SPEED 400」(右)
トライアンフ新型「SCRAMBLER 400 X」(左)と「SPEED 400」(右)

 本題に入る前に概要を説明しておくと、兄弟車として開発された2機種のトライアンフ製400cc単気筒車は、エンジンやフレームを含めて、ほとんどの部品が新規開発で、生産はインドのバジャジオートが担当しています。

 なお、インド生産と言うと世の中には品質に疑問を抱く人がいるようですが、実際にこの2台に接した私(筆者:中村友彦)は、兄貴分の900/1200ccツイン車に勝るとも劣らないクオリティを実現している……と、感じました。

 改めて考えると、バジャジオートは年間300~400万台を生産する超巨大2輪メーカーで、十数年前からはKTM・ハスクバーナの公道用アンダー400ccモデルを製造しているのですから、それはまあ当然のことでしょう。

 そして品質に加えて、2台のトライアンフ製400cc単気筒車で私が大いに感心したのは、あらゆる場面に対応できるフレキシブルな特性と、自由度が高くて身体のどこにも負担がかからないライディングポジションです。

 近年の400ccクラスでは、エンジンや足まわりに物足りなさを感じたり、長距離走行時に予想以上の疲労を感じたりすることが少なくないのですが、両車を乗り換えつつ丸一日をかけてさまざまな場面を走った私は、ほとんどストレスを感じませんでした(フロントブレーキタッチはもう少しダイレクト感が欲しいけれど、慣れで対応できるレベル)。

 ただし2台のライディングポジションは別物で、コンパクトにまとまっている「スピード400」と比較すると、「スクランブラー400X」は大柄、と言うか、大らかです。とはいえ、状況に応じて着座位置を変更できることや、ロングランも腕や尻や足腰などに妙な痛みや違和感が発生しないことは、両車に通じる要素だったのです。

 ちなみにメーカー希望小売価格(消費税10%込み)は、「スピード400」が72万9000円、「スクランブラー400X」が81万9000円です。

【画像】どこが違う? トライアンフ新型400cc単気筒2モデルの比較を画像で見る(14枚)

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