半世紀前のホンダ「スーパーカブ90」バッテリーが不調だと旧型90ccシリーズは気持ち良く走らない!!

1974年に生産された、通称「かもめ」スーパーカブC90の2型をベース車両に、メンテナンス&チューニングを楽しんでいます。4速ロータリーミッション化に始まり、ビッグキャブにしたりノーマルへ戻したりなどなど、カブいじりを楽しんでいますが、基本に立ち返ったメンテナンス「ポイント」と「バッテリー」を見直しました。

初代C90系エンジンは「バッテリー点火」方式を採用

 バイクに乗っていて「空吹かししないとエンジン回転を保てない……」。そんな経験、したことありませんか? バッテリー点火車で小排気量モデルの場合は、このようなトラブル例が多いです。

 原因は「バッテリーコンディションそのもの」にあることが多いです。不調を感じたときには、バッテリーの端子電圧やバッテリー液の比重が低下していないか、電気テスターで確認してみることをお勧めします。

暖かくなり、花粉症の峠を超えると里山方面へちょい乗りツーリングへ出掛けたくなります。関東平野の北側の隅っこにあたる、栃木県の佐野市周辺は、スーパーカブに最適なツーリングコースが数多くあります。最高の眺めとB級グルメも数多くあります
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 バッテリーが新しい訳でもないのに、エンストすることなくアイドリングが至極安定しているときには、逆に、バッテリーコンディションが良い=充電系がしっかり機能していると考えられます。

 バッテリーに問題が無くても、アイドリングが今ひとつ安定しないときには、点火制御系を疑います。スーパーカブの初代C90系エンジンは、カムシャフトの左側にポイントがあります。雨天時の走行では、前輪が巻き上げた雨水をかぶってしまうことが多い場所です。ポイントカバーには、当然にガスケットが入りますが、このガスケットが入っていなかったり欠落していると、雨水が浸入しやすくなり、湿気によるトラブルを起こしがちになります。

 ポイントに関しては、接点の汚れが失火の原因になります。したがって定期的なクリーニングが必要です。接点がきれいで、面当たりしているのではなく、ザクザクにただれているときには、外向きに折ったサンドペーパー(800番前後)をポイントに挟み、引き抜きながら磨くことで、平面当たりに補修できます。ちなみに、コンデンサーがパンクしたり、容量変動を起こすと、電圧がポイントに集中して接点がただれてしまいます。ポイント接点がただれているときには、コンデンサー不良を疑いましょう。

 エンジン回転がスムーズに上がらない症状の時には、ポイントベースを外して、ポイントベースの裏にある進角ガバナー(スパークアドバンサー)を点検します。劣化したオイルやグリスの固着が原因で、ポイントカムがスムーズに作動しないことがあります。水分の侵入でガバナー軸芯がサビ付き、固着していることもあります。取り外して作動確認し、動きが渋い時には、分解して擦り合わせ、グリスアップすると動きが良くなります。

 ポイント調整は ポイントヒールがカム山の一番高いところに来るようにクランクシャフトを回し、その状態でポイントギャップを0.3~0.35mmに調整します。そして、マグネットローターの「F刻線(ファイア)」とクランクケース側の合わせマークが一致した瞬間に「ポイントが開き始める」ように、ポイントベースを動かして調整固定します。

 また、ポイントカバーを外したときに、内側からエンジンオイルが流れ出てきた際は、カムシャフトのオイルシール不良が原因です。そんなときには、ポイントベースを外してオイルシールを目視確認して、新品オイルシールに交換しましょう。

この解説は初代C90系(ベンリィCS90系)エンジンに関するもので、スーパーカブC50/65/70系(モンキーやダックスも含む)では対処方法が異なります。何故なら、後者の点火系は、直流バッテリー点火ではなく、交流電源のフラマグ点火方式だからです。ぜひ愛車のメンテナンス時に参考にしてみてください。

【画像】半世紀前のホンダ「スーパーカブC90」点火系のメンテナンス作業を画像で見る(14枚)

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Writer: たぐちかつみ

フリーランスライター。バイクも作る国内自動車メーカーの生産技術開発部門を経てから大人向けのバイク専門誌「クラブマン」誌へ合流。同誌のメンテナンスコーナーが縁で、1995年春には「モト・メンテナンス」誌を創刊し編集長を務めた。同誌休刊後の2019年秋からは、内外出版社にて「モトメカニック」誌を創刊。現在も同誌編集長を務めている。

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