ドゥカティがもっと好きになる!? 世界各国で開催されるライディングアカデミー『DRE』とは? 参加してきた!
2024年に続き、ドゥカティが主催する『DRE(Ducati Riding Experience)』に参加してきました。昨年はインドネシアのマンダリカ・サーキットでの開催でしたが、今年はタイのチャーン・インターナショナル・サーキットでの開催です。2025年のMotoGP開幕戦が行われたコースで、試乗するバイクは最新「Panigale V4 S」です!
MotoGP開催コースを最新「パニガーレV4 S」で走る! しかもプロのレクチャー付き!
「DRE」(ドゥカティ・ライディング・エクスペリエンス)が開催される前に、何度も2025年のMotoGP開幕戦を見返したのは言うまでもありません。タイのチャーン・インターナショナル・サーキットを最新の「パニガーレV4 S」で走るのです。

DREはレーストラック、ロード、アドベンチャーのカテゴリーに分けられ、世界各国で開催されています。僕(筆者:小川勤)が参加したのはレーストラックアカデミーで、日本からの参加者をケアしてくれるインストラクターは、1993年の世界GP250ccクラスチャンピオンの原田哲也さんです。
今回のDREは4月11(金)~12(日)の3日間に渡って開催され、僕は11日に参加。3日間で日本からの参加者は11名でした。
参加者を迎えるにあたって、原田さんは次のように話します。
「参加者は初めて海外のサーキットを走る方も多く、皆さん緊張しています。リラックスしてDREに挑んでいただけるよう、僕は前日から皆さんとコミュニケーションをとるようにしています。一緒に食事をしたりお酒を嗜んだりすることで、海外MotoGPコースを走るハードルを下げ、DREの緊張も解きたいと思っています。
ドゥカティはバイクを売るだけでなく、遊びの場を提供してくれるメーカーです。DREインストラクターになって、ドゥカティの『カスタマーをさらに楽しませよう』という気持ちがさらに伝わってきます。
DREのレーストラックアカデミーは、ワールドスーパーバイクやMotoGPで強いドゥカティらしいイベントだと思います。海外でこうしてプロに教われるイベントはなかなかありませんよね」
疑問や不安は走行直後に解決。新型「パニガーレV4 S」の進化も実感!
DRE当日、受付とブリーフィングを済ませるといよいよ走行です。パドックに行くと30台以上の第7世代の「パニガーレV4 S」が迎えてくれました。まさに壮観です。

クラスは「イントロ」(サーキット走行が初めての人/41万6000円)、「ウォームアップ」(サーキット走行の経験が5回以下の人/45万7600円)、「エヴォ」(サーキット走行の経験が10回以上の人/49万9200円)、「マスター」(サーキット走行の上級者/54万8000円)、「ワン・トゥ・ワン」(インストラクターと1対1/140万円)の5クラスが設定され、価格にはDRE開催期間中の宿泊、食費、ホテル~サーキットの送迎などが含まれています(渡航費などは含まず)。
1グループ3~5人程度の少人数制で、僕らのグループは3人でした。原田さんが先導し、イタリア人インストラクターのリビオ・ベローナさんが最後尾から参加者の走りをチェックしてくれます。
「こうした条件の良いところで乗ると、パニガーレV4 Sの良さや進化がわかりやすいですよね。DREは競争やタイムアタックの場所でなく、自分のペースで色々と試すことができる場所。今回は3日間を通して新しいパニガーレV4 Sのリアブレーキの電子制御を絶賛する方が多かったですね。
NEWパニガーレV4 Sの特徴や前モデルからの進化を説明すると、皆さんリアブレーキを積極的に使ってくれたのが印象的です。毎回はできないけど、1回でも上手くできた感覚がわかると、それを技術として持ち帰ってもらうことができます。あとは反復練習です。
どんな疑問や不安も僕に聞いてもらうことで、修正したり解消したりすることができます。その後、色々と試していただくことで今まで気づかなかったことが課題になります。それをトライ&エラーを繰り返しながら理解していくことで、キャリアを次のステップへ導くことができるのです」と、原田さんは語ります。
今までにないバイク趣味の素晴らしさを経験!
僕もライン取りや使うギアなどを色々と原田さんに相談してみたところ、すぐに答えが出るため、コース&「パニガーレV4 S」の攻略がとても早かったのが印象的です。

2本目のセッション以降は、ストレートで原田さんの真後ろを入れ替えながら走行しました。実際に原田さんの走りを真後ろから見ることで色々な発見があります。ペースはそれほど速くありませんが、直立付近から向きを変える動きが明確。そのためコーナー出口の立ち上がりでの効率がとても良いのです。ペースが上がっても、その精度を高めた走りを意識します。
頭で理解を深めながら自分の走りの組み立てを変え、さらに「パニガーレV4 S」の個性を引き出すことを意識するのです。DREでは終日スポーツモードで、レースモードと比べるとパワー特性はマイルド、サスペンションもよく動きます。新型「パニガーレV4 S」のフレームとスイングアームは大幅に横方向の剛性を落としたことで、色々なことが試しやすくなっています。
ブレーキを残しながらコーナーに入ってもシャシーがグリップを増やしてくれているようなフィーリングがしっかりと返ってきます。さらにフロントブレーキ(リアも)をリリースしてもリアブレーキの効力を維持し続ける最新ABSは、進入だけでなく立ち上がりでの姿勢制御にも繋がっており、常にスロットルを開けやすいのです。スポーツモードは電子制御の介入が多めで、その恩恵を素直に感じることができました。
確かに参加費用はリーズナブルとは言えないでしょう。しかし、この経験は何事にも代えられないのも事実。参加すると「ドゥカティが好きでよかった」、「やっぱりドゥカティは違う」と必ず納得できることでしょう。
原田さんを筆頭に、世界中のインストラクターや本国のメンバーとコミュニケーションが取れるのも大きな魅力です。
バイク趣味において、このエクスペリエンス(経験)とアカデミー(特定分野の学びの場)を体感させてくれるのはドゥカティだけ。DREレーストラックアカデミーに挑んで、スポーツライディングの新しい扉を開いてみてはいかがでしょうか。
Writer: 小川勤
1996年にエイ出版社に入社。2013年に二輪誌『ライダースクラブ』の編集長に就任し、様々なバイク誌の編集長を兼任。2020年に退社。現在はフリーランスとして二輪媒体を中心に執筆を行なっている。またイベントレースも好きで、鈴鹿4耐、菅生6耐、もて耐などにも多く参戦。現在もサーキット走行会の先導を務める。



















