製造から半世紀が経過したホンダ「スーパーカブ90」 原付にとっては致命的になることも!? やはり怖いのが電装系のトラブル
1974年に生産された、通称「かもめ」スーパーカブC90の2型をベース車両に、メンテナンス&チューニングを楽しんでいます。前回は点火系の要である「ポイント」と「バッテリー」を見直しましたが、それによって明らかになったのが、滅多に使わない電装機器が不調でした。
イザ使いたいときに機能しない電気機器は意外と多い
交通の流れをリードして、幹線道路でも気持ち良く走れる大型バイクと比べて、法定速度60km/hまで出せたとしても、やっぱり路肩寄りをトコトコ走る機会が多いのが、原付二種モデルのスーパーカブです。
原付一種モデルでは、気楽に右折もできない交通規則になっているのが今の世の中……。だからこそ、バイクの存在感を主張できるホーンやウインカー、そして、ウインカーブザーを装備している時には、しっかり機能させなくてはいけません。

しかし、イザ鳴らそうとボタンを押しても、鳴らなかったり、音が小さ過ぎて気が付かれないケースが多々あります。所有しているスーパーカブC90K2は、デラックス仕様のスーパーカブなので、大型モデルと同じ音質の渦巻き型ホーンを採用しています。
現代的バッテリーレス車に装備される電子ホーンは、壊れてしまうと修理が難しいですが、メカニカルな旧式ホーンは、調整によって音質が復活するケースがあります。
ホーン音が出なくなる最大の原因は、サビや汚れによって、共振板が動かなくなってしまうことに起因しています(その他にも原因はあります)。手っ取り早い点検方法としては、正常機能しているバッテリー端子に、ホーンの配線を直結して「ポポーッ!! ピピーッ!!」と音が出るか、確認してみるのが良いです。
ビビリ音がしたら、ホーンボディ各部を小さなハンマーでコツコツ叩きながら通電し、クリアな音質に変化するか確認してみると良いです。ハンマーで小突いて変化が無いものの、アジャストスクリューが付いているホーンなら、スクリューを徐々(僅か)に動かしながら、繰り返し通電してみると良いです。
特定のエリアに入ると、クリアな音質に変化することがあります。そんな場所があったら、ロックナットでアジャストボルトを固定します。ロックナットが無いタイプは、良い音質の場所でボルトを保持し、液状ガスケットを使ってボルトの頭とボディつなぐように接着塗布します。こうすることで、ボルトが簡単に回らなくなりロックできます。
アジャストボルトを調整しても鳴らないときには、カシメ部分を起こして分解クリーニングする=レストア領域の修理になりますが、酷いサビでなければ復活するケースもあります。
スーパーカブC90K2には、左側ハンドルスイッチの下にウインカーブザーが装備されています。このブザーも響きが悪かったので、ダンパーゴムをめくったところ、溜まった雨水でサビサビ状態でした。ホーンと同じようにクリーニングしてから、アジャストボルトを調整したら、やかましいほどのピーピー音に復活しました。ぜひ愛車のメンテナンス時に参考にしてみてください。
Writer: たぐちかつみ
フリーランスライター。バイクも作る国内自動車メーカーの生産技術開発部門を経てから大人向けのバイク専門誌「クラブマン」誌へ合流。同誌のメンテナンスコーナーが縁で、1995年春には「モト・メンテナンス」誌を創刊し編集長を務めた。同誌休刊後の2019年秋からは、内外出版社にて「モトメカニック」誌を創刊。現在も同誌編集長を務めている。















