バイク乗りの夏の天敵「雷」から身を守る方法とは? 「ファラデーケージ」がない二輪車での正しい避難行動
夏になると発生しやすくなる雷。ツーリング中に急な雷鳴が響いたとき、「バイクに雷が落ちることはあるのか?」と不安に思った経験はないでしょうか。クルマとは構造が大きく異なるバイクに乗っている場合、雷の危険性はどう変わるのでしょうか。
バイクで走行中に雷が鳴り出したら?
ツーリングの最中に、遠くからゴロゴロという音が聞こえてきて、やがて空が光り始める……そんなシーンに遭遇したことのあるライダーも多いのではないでしょうか。
天候の急変は、特に山間部や夏場の午後によくみられる光景ですが、クルマであれば車内にいることである程度の安全が確保されるといわれています。
しかし、クルマのような構造ではないバイクでは不安が残ります。

実際、バイクに雷が落ちることはまったくないわけではありません。
一般的に雷は、周囲より高く突き出たものに落ちやすい性質を持っています。
そのため、ビルや木、電柱のような構造物が周囲にある場合、それらに落ちる確率が高くなります。
しかし、広く開けた場所や山頂、田園地帯などで、周囲に高いものが存在しない場合、ライダーとバイクが最も高い存在になる可能性もあります。
こうした環境では、ライダー自身が落雷の対象となってしまうことも否定できません。
クルマ(オープンカーを除く)であれば、外装の金属部分が電気を流す「ファラデーの檻(ファラデーケージ)」として機能するため、車内にいれば雷の被害は受けにくいとされています。
しかし、ライダー自身が外にむき出し状態となるバイクではそのような構造がないため、落雷を受けた際には、電気がライダーの身体に直接伝わる危険性があります。
また、ヘルメットや車体の一部に金属が使われていることも多いため、感電や火傷のリスクも考えられます。
雷が近づいたときの正しい行動とは
では、バイクに乗っている際に雷が鳴り始めたと感じたら、どう対応すべきなのでしょうか?

まずなによりもすべきは、速やかな避難です。
たとえば、安全な建物の中、特に鉄筋コンクリート製の建物や公共の避難施設などに入ることが望ましいとされています。
具体的には、サービスエリアやコンビニなど、屋内に入れる場所が近くにあれば、すぐに移動するようにしましょう。
一方、橋の上や高速道路、山道の尾根部分のように、避難しにくく開けた場所では、停車すること自体が危険を招くおそれがあります。
雷は高い場所に限らず、地面を伝って放電することもあるため、安易にバイクのそばに立ち続けるのも避けるべきです。
また、木の下での雨宿りは非常に危険です。
木に雷が落ちた際、そこから人体へ雷が飛び移る「側撃雷」によって、数メートル離れた人にまで感電の影響が及ぶことがあるためです。
そのほか、雷雨の中での停車時には、可能な限りバイクから離れて、足をそろえた状態でしゃがむといった、感電を防ぐための姿勢が推奨されます。
※ ※ ※
夏は天候が崩れやすく、雷も発生しやすい季節です。

そのため、夏にツーリングを楽しむに際には、天気予報を事前に確認し、急な雷雨が予測される場合は走行計画を見直すことも検討しましょう。
バイクに乗る際には、装備やメンテナンスだけでなく、「自然災害への意識」も忘れずに持つことが大切であると言えるでしょう。









