どこか懐かしいけれど古臭くない!! 軽快な走りで魅了するヤマハ「XSR700」は「走らせるためのヘリテージ」だ!! ~高梨はづきのきおくきろく。~
毎月「8」がつく日は『高梨はづきのきおくきろく。』です。今回はヤマハの「ネオレトロ」スタイルが特徴のロードスポーツ「XSR700」の魅力についてお届けします。
大型バイクなのに、意外と怖くない!!
皆さんこんにちは、バイク女子の高梨はづきです!
本日の「きおくきろく。」は、どこか懐かしくも新しい「ネオレトロ」スタイルが特徴のヤマハ「XSR700」をお届けしていくよ!
2年前、私は同じシリーズの末っ子、「XSR125」に乗った時のことを今でも鮮明に覚えている。
あの時は、まるで自転車の延長線上にあるような軽やかさに驚かされた。スニーカーを履いて近所のカフェまで駆けていくような、あの「自由」な感覚。
だから今回、大型二輪免許の世界にある「XSR700」に乗れると聞いて、楽しみな反面、少しだけ身構えていた自分もいた。
排気量は125ccクラスから一気に700ccクラスへ。数字だけを見れば5倍以上。
「あの125で見つけた親しみやすさは、大型になってもあるのかな?」そんな期待と、少しの緊張を胸に向き合った。

まず、バイクと仲良くなるための第一関門、足つきチェック!
スペック表を見ると、シート高は835mmある。正直、身長158cmの私にとっては「おっ、高めだな」と感じる数字。教習車で使われるようなバイクよりも、少し腰の位置が高い。
でも、実際にまたがってみて、その不安は一瞬で吹き飛んだ。
「あれ? 意外と怖くない……!」
そう、「XSR700」のシートは前方に向かってキュッと絞り込まれた形状になっている。この絶妙なスリムさのおかげで、足がストンと真下に降りるし、サイドスタンドは乗車したままギリギリ払うことができた。
スペック上の835mmという高さに怯える必要はなかった。お尻をずらして乗れば片足がしっかりと地面を捉え、188kgという車両重量も、重心が低いおかげでグラつく不安が全然ない。
燃料タンク部分をニーグリップしてみると、アルミ製のタンクカバーが膝に心地よくフィットする。走り出す前に「あ、これなら大丈夫。私はこのバイクをコントロールできる」と、そんな確信が持てた。

さて、いよいよ心臓部に火を入れるよ。
「XSR700」には、ヤマハが「CP2」(クロスプレーン・コンセプトの2気筒)と呼ぶ、排気量688ccの水冷並列2気筒エンジンが搭載されている。
最高出力73PS/8750rpmで最大トルク67Nm/6500rpmの数字だけ見ると、どこまでも加速していきそうなパワフルなスペックだけど、このエンジンの面白さは、スペック表の「馬力」じゃない。最大の特徴は、「270度クランク」という点火タイミングにあるんだ。
普通の2気筒エンジンが「ドッドッドッ」と等間隔で爆発するリズムだとしたら、CP2は「ドッドド、ドッドド」と、あえて不規則な間を作って爆発する。
これが、私に魔法をかけてくれる。
アクセルを少し開けた瞬間、後ろから誰かに優しく、でも力強く背中を押されるような感覚。唐突にパワーが立ち上がって体が置いていかれるような怖さがない。
「グワーン」と路面をしっかり掴んで、タイヤが地面を蹴っている感覚が掌に伝わってくる。これが、ヤマハの言う「トラクション」なんだね!
この穏やかで、でも頼もしいトルクの出し方があるから、大型バイクにありがちな「アクセルを開ける時の緊張感」が、ここでは「開ける楽しさ」に変わる。
ホイールベース(前後の車輪の距離)は1405mmで、これは大型バイクとしてはかなりコンパクトな設計。
コーナーの連続では、「XSR700」の本性に驚かされた。特筆すべきは、その圧倒的な身のこなしの軽さ。
カーブの手前で出口に視線を送るだけで、車体が吸い込まれるようにスッと寝る。右へ左へ、まるで羽が生えたかのように狙ったラインを自在にトレースできるのが、たまらなく気持ちいい。

立ち上がりの力強さも格別で、旋回のピークポイントを過ぎてアクセルを開ければ、CP2エンジンが路面を力強く蹴り出し、グイグイと前へ押し出してくれる。
高回転まで回さずとも、右手にダイレクトに反応するトルク感。これはバイクに「走らされている」速さではなく、私が「走らせている」という心地よい支配感なんだ。
徹底したマスの集中化(重いパーツを真ん中に集めること)と、自然なセルフステアが心地よい。
「次はあっち」「OK、任せて」
そんなバイクとの会話が止まらず、気づけばヘルメットの中でずっとニヤけてしまっていた。
デザインについても触れておくと、丸目のLEDヘッドライトに、丸いテールランプ、クラシックな燃料タンクのライン。どこか懐かしいけれど、決して古臭くない。
今回乗った「ラジカルホワイト」は、まさに万人受け間違いなしの爽やかさ! でも、「XSR700」は単なる「雰囲気重視」のネオレト口じゃない。
走る、曲がる、止まる。その基本性能が、磨き抜かれたアスリートのようにしっかりしているんだ。
「飾るためのレトロ」ではなく、「走らせるためのヘリテージ」。カフェの前に停めたくなるような普遍的な美しさがあるけれど、一度走り出せばそのスポーツ性能にまた惚れなおす。
「盆栽バイク」に収まらない「走り」と「佇まい」の二面性。純正でここまで完成されているのは、ヤマハの意地とこだわりを感じる部分だよね。

見た目とは裏腹に軽快さが感じられる「XSR700」は、でも軽すぎず、頼もしい。そして速い。でも尖りすぎず、優しい。気軽に乗れて、中身は一級品のスポーツバイク。
「頑張らなくても扱える大型」という絶妙なバランスが、どれだけ多くのライダーを救っているだろう。
いきなりスーパースポーツに乗るのは怖い。でも、中型クラスから1歩進んで、大型クラスの世界を覗いてみたい。
そんな人のための、一番贅沢な「ちょうどいい本気」がここにある。ハンドルを握った瞬間、すぐに仲良くなれる。
大型免許という高いハードルを越えてきた私たちを、大きな器で受け入れてくれる。私の記憶に「自由」の2文字を新しく刻んでくれた、最高のパートナーだったよ!
ということで本日はここまで。また8の付く日にお会いしましょ~♪

Writer: 高梨はづき/hapi
(役者/YouTuber)17歳で普通自動二輪免許取得し、当時の愛車はホンダCB400T。声優を目指して専門学校に入学後、勉学に専念するため同車を手放し一時バイクを離れる。2020年3月にカワサキ・エストレヤを購入し、数年ぶりにバイクの世界にリターン。声優活動を経て、現在は舞台役者・バイカーモデルとして活動中。同時に"hapi"名義でYouTubeチャンネルを開設、自身のバイクライフをマイペースに投稿してます!チャンネル登録お願いします!!





























