一挙公開!! やっぱりカッコいいホンダの“スポンサーカラー” タバコ・石油・通信事業……勝利の多さが市販車に表れる!?

かつての「レーサーレプリカ」はもちろん、現代のスーパースポーツ車も華やかな「スポンサーカラー」が魅力的です。そして勝率が高いほどラインナップも増えていきます。鮮やかなスポンサーカラーを纏ったホンダのバイク(国内販売モデル)を紹介します。

1980年代はロスマンズ

 かつては4輪のF1も2輪の世界GPも、モータースポーツの主要なスポンサーと言えばタバコのメーカーでした。2000年代に入ると健康被害への懸念や若年層への影響から、欧州ではスポーツイベントでのタバコの広告を全面的に禁止したため、今では目にすることはありません。

 往時のホンダのWGPレースのスポンサーと言えば、英国タバコの「Rothmans(ロスマンズ)」で、1985年からメインスポンサーとなりました。

 そして同年にワークスマシン「NS500」を彷彿とさせる2ストロークV型3気筒エンジンを搭載する「NS400R」が発売されますが、赤×白×青のトリコロールカラーと共に、ロスマンズカラーがラインナップされました。

 ちなみに「NS400R」のロスマンズカラーは限定車ではなく、標準モデルです。

ホンダ「NS400R」(1985年)のカウルには英国のタバコメーカー「Rothmans(ロスマンズ)」が
ホンダ「NS400R」(1985年)のカウルには英国のタバコメーカー「Rothmans(ロスマンズ)」が

 そしてフレディ・スペンサー選手が1985年のWGP500とWGP250のダブルタイトルを獲得したのを記念して、翌1986年には「NS250R」にもロスマンズカラーが登場します。

 その後、「NSR250R」にモデルチェンジしてからも、1988年型を皮切りにフルチェンジごとにロスマンズカラーが登場しました。

 またWGPマシンをそのままスケールダウンしたようなミニスポーツの「NSR50/80」にもロスマンズカラーを用意し、フルサイズ原付スポーツの「NS50F」やメットイン原付スポーツの「NS-1」にもロスマンズカラーが存在します。

 ちなみに、モデルによってはカラー&グラフィックのみロスマンズ仕様で、ロゴマークが入らないモデルもありました。

日本企業も強力にプッシュ!

 1980年代はバイクブームの影響も大きく、国内レースも大いに盛り上がりました。1987年には「味の素」がスポンサーとなり、スポーツ飲料の「TERRA(テラ)」をブランディングしたスポンサーカラーが登場します。前年に発売した「NSR250R」に特別仕様として、全日本選手権を走った青×白の味の素レーシングのカラーを採用しました。

 また1989年には、WGP250に参戦するアジノモト・ホンダ・レーシングチームの銀×白のカラーを施した「NSR250R SP」が発売されます。

アジノモト・ホンダ・レーシングチームの「TERRAカラー」を纏った「NSR50」(1989年)。通称「銀テラ」
アジノモト・ホンダ・レーシングチームの「TERRAカラー」を纏った「NSR50」(1989年)。通称「銀テラ」

 これらのモデルは通称「青テラ」、「銀テラ」と呼ばれ、既存の赤×白のカラーも「赤テラ」と呼ばれました。ミニスポーツの「NSR50」にも1989年に「銀テラ」が登場しています。

 そして1980年代後半にはホンダと「西武」がコラボし、デザイナーの山本寛斎氏がデザインを監修したバイクウエアの新ブランドを立ち上げ、全日本選手権や鈴鹿8時間耐久レースに「SEED(シード)」レーシングチームとして参戦しました。そのチームカラーを纏った「NS50F」が、1989年に発売されています。

30年も続いた「レプソル」

 ロスマンズに続くホンダのメインスポンサーと言えば、スペインの大手石油会社「REPSOL(レプソル)」です。ロードレース世界選手権WGP500クラスを走る「NSR500」を1995年からスポンサードし、MotoGPに移行した後も2024年までホンダとパートナーシップを結んでいました。

 レプソルカラーの市販車が最初に登場したのは1995年の「NSR250R SP」で、ミニスポーツ「NSR50」の最終型となる1990年型もレプソルカラーでした。

 そして2ストロークのWGPから4ストロークのMotoGPへの移行に合わせ、2004年発売のスーパースポーツ「CBR1000RR」にレプソルカラーが登場し、その後も2015年モデルまで継続的にレプソルカラーの限定モデルが販売されています。

スペインの石油会社「REPSOL」のカラーを纏った「CBR1000RR Special Edition」(2004年)
スペインの石油会社「REPSOL」のカラーを纏った「CBR1000RR Special Edition」(2004年)

 また「CBR1000RR」の他にも、「CBR600RR」(2013年)や「CBR250R」(2012年・2014年)でレプソルカラーが存在します。

 他メーカーのスポンサーカラーと比較しても、ロスマンズとレプソルを纏った車両は群を抜いて多いですが、それだけ1980年代からホンダがWGP、そしてMotoGPで常勝を誇った証と言えるのではないでしょうか。

 他にも、2000年代にGP250やMotoGPでホンダをスポンサードした、通信や携帯電話事業の「テレフォニカ・モビスター」も、「CBR600RR」の限定モデル(2006年)で登場しています。

 また2005~2007年にMotoGPに参戦した「コニカ・ミノルタ・ホンダ」のスポンサーカラーを纏った「CBR600RR」(2007年)も販売されています。この辺りはロスマンズやレプソルとは異なるマニアックなホンダファンにウケている感があります。

コニカ・ミノルタ・ホンダチームのカラーを纏った「CBR600RR Special Edition」(2007年)
コニカ・ミノルタ・ホンダチームのカラーを纏った「CBR600RR Special Edition」(2007年)

 市販バイクにスポンサーカラーを採用するのは、レースにおける速さや強さのアピールはもちろんですが、メーカー(チーム)やライダーを応援するバイクファンの気持ちも高めてくれます。

 商標権やスポンサー契約の関係もあるためか、近年はスポンサーカラーを纏った市販モデルが少ないようですが、バイク業界やレースを盛り上げるためにも、もっと発売されたら良いのに……と感じる今日この頃です。

【画像】あの頃の記憶が蘇る!? 異業界ブランドのイメージをまとったホンダのスポンサーカラーを画像で見る(26枚)

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Writer: 伊藤康司

二輪専門誌『ライダースクラブ』に在籍した後(~2005年)、フリーランスの二輪ライターとして活動中。メカニズムに長け、旧車から最新テクノロジー、国内外を問わず広い守備範囲でバイクを探求。機械好きが高じてメンテナンスやカスタム、レストアにいそしみ、イベントレース等のメカニックも担当する。

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