モトクロスマシンでは2ストがまだまだ健在! RZやTZRでお馴染みの「YPVS」も現役で若手を育成中

2ストロークモデルでアクセル全開にする楽しさとは!

 たしかにエンデューロやサンデーモトクロスの会場で、2ストモデルにあえて乗るという人が増加傾向にあるような気がします。2000年代前半に各社のモトクロッサーが4スト化していき、ライダーも4ストモデルに乗り換えていきましたが、アクセルをワイドオープンする走りを習得するため若手のライダーは2スト125モデルに最初は乗るというのは、その頃からよく聞く話しでした。

モトクロス競技用モデル「YZ65」 2ストロークエンジン 「YZ85」

 最近は、趣味でレースを楽しむベテラン層もまた2ストモデルに戻るケースがあり、そういう人に意見を聞くと、「面白いから」と答えてくれます。やっぱり2ストエンジンは、エキサイティングで楽しいのです。あの加速感、軽さ、甲高い排気音、オイルの焼ける匂い……、思い出すだけで興奮してきます。

 それはさておき、「YZ65」のようなキッズライダー用にも2ストエンジンは欠かせません。「YZ85」や「YZ85LW」が12~14歳(中学生)用なら、「YZ65」は10~12歳(小学生高学年)向けとして開発されました。

「YZ65」のボディ設計プロジェクトチーフの宮代幣彦さんは、「キッズレーサーが勝てるマシン」とコンセプトを掲げ、「リアサスペンションはリンク下側の飛び出しをリンクレスで回避し、グラウンドクリアランスを確保しています」と教えてくれました。

 さらに「成長期の体格変化への対応としてハンドルホルダーのアジャスト機構を装備し、手の小さいキッズでも操作しやすいようスロットル開度はYZ85に対し10%低減しています」と、キッズ用ならではの設計もあるようです。

 こうしてヤマハはキッズ時代からライダーを育成し、モータースポーツの発展に尽くしています。ヤマハライダーのモトクロスでの活躍は目覚ましく、2017年の地方選手権では8エリア(北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、九州)3クラス(NA、NB、JX85)の24選手権中11選手権でチャンピオンが誕生しています。これは全体の48%を占めているのです。

モトクロス競技用モデル「YZ65」

 ヤマハの2ストロークエンジンが現役バリバリで、若手ライダーを育んでいるとは、RZやTZRが大好きだったバイクブーム世代のみなさんも嬉しいとは思いませんか。

【了】

提供:くるまのニュース

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Writer: 青木タカオ(モーターサイクルジャーナリスト)

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。自らのモトクロスレース活動や、多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク技術関連著書もある。

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