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日本の教習所制度はハードルが高いのか? 免許取得までにかかる時間と費用は国によって異なる

日本で自動車運転免許を取得するには多くの時間と費用が必要です。はたして日本の教習所制度は海外と比べても特殊なのでしょうか?

日本の教習所の教習時限数、長すぎる? それとも適正?

 日本では、運転免許を取得する際に教習所へ通うことは義務付けではないものの、運転免許取得者数のうち、じつに97.4%が指定自動車教習所の卒業者となっています(警察庁発表の運転免許統計平成30年度版による)。

日本の教習所(イメージ)

 運転免許を持っていない人が一般道路上で練習することは不可能ですから、免許を取得するためには教習所へ通うことになります。

 また、クルマの運転免許を持っていない人が教習所でバイクの教習を受ける場合、普通二輪(限定なし)なら学科教習26時間、技能教習19時間、合計45時間の受講が必要です。いきなり大型二輪(限定なし)免許を取りたいなら、技能教習の時間は36時間になります。

 教習所制度がある国は日本だけではありません。たとえばベルギーや台湾も、日本のような教習所があります。

 とはいえ、日本の教習制度は外国に比べて長すぎやしませんか? お金がかかりすぎやしませんか? そんな疑問を、交通安全教育に詳しい大阪国際大学人間科学部人間健康科学科教授の山口直範氏にお聞きました。

「おそらく日本の自動車教習時間は、世界で最も長いのではないでしょうか。諸外国では、一般的に運転免許取得のための練習は実践的な内容が多く、クルマの免許は一定の条件をクリアしたベテランドライバーが公道走行に同行して指導するなどが主流です。バイクの場合はイギリスやアメリカのように、自分のバイクに乗って公道で講習や試験を受けるという制度の国の方が多いのではないでしょうか」

 いっぽう「カンボジア王国のように、排気量125cc以下のバイク免許制度を廃止した国もあります」という、ちょっとうらやましくも思える情報もあります。ただし「当然ですが若者のバイクによる交通事故死者数が大きな問題となっています」とのこと。

バイクは生活の道具として活躍するカンボジアの道(イメージ)

 イタリアでは事故対策として、2004年までは14歳から17歳は無条件で乗ることができたモペッド(排気量50ccの原付相当)が、筆記試験または中学校での所定コース受講が必須となり、免許が必要になりました。

 許可制や教習時間が短いことはユーザーにとってうれしいかもしれませんが、社会全体から見れば、十分な講習と練習を受けたライダーのほうが歓迎されそうですね。

【了】

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Writer: 小林ゆき(モーターサイクルジャーナリスト)

モーターサイクルジャーナリスト・ライダーとして、メディアへの出演や寄稿など精力的に活動中。バイクで日本一周、海外ツーリング経験も豊富。二輪専門誌「クラブマン」元編集部員。レースはライダーのほか、鈴鹿8耐ではチーム監督として参戦経験も。世界最古の公道バイクレース・マン島TTレースへは1996年から通い続けている。

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