ヤマハ「TRACER9 GT+」の心地良い最新技術を体験 ミリ波レーダー装備でツーリングがさらに充実!!
ヤマハ渾身の「ACC」とは
ACCの設定は、左スイッチボックスにあるスイッチで既存のクルーズコントロール同様に設定します。ACCメインスイッチ、車速を設定する「SET(セット)」、設定復帰するための「RES(レジューム)」のボタンを基本に、1km/hごとに車速設定変更が可能です。

ACCの最低設定速度は以下の通り。
1速、2速=30km/h以上
3速、4速=40km/h以上
5速、6速=50km/h以上
この最低設定速度から、それぞれ5km/hを下回ると自動でACC設定が解除されます。またACCの最高設定可能最高速度は160km/hとなっています。
また、車間設定は4段階。ミリ波レーダーは車間距離を“距離”ではなく“時間”で規定します。なぜならば、速度によって1秒当たりの移動距離が異なるためです。最小から1秒、1.2秒、1.6秒、2秒の4段階で、ライダーは任意に変更が可能です。

今回のテストでは、設定速度を120km/hとして、車間は最小から2段階目の1.2秒に設定しました。
■車間時間設定変更
テストはコースを走行する前走車に従って「TRACER9 GT+」を走らせました。先行車速度は80km/hで、同一車線で接近するというもの。その時、前走車をミリ波レーダーが捕捉するとメーター内にそれを知らせるアイコンが点灯。さらに接近すると、まずはスロットルを絞り減速。必要であればリアブレーキをやんわり掛けたように減速します。体験としては、安心感があり、上手な運転に感心する、というものでした。
また、車間時間設定を最長の2秒に設定した場合、前走車との車間距離をわずかに閉じたスロットルでジワジワと拡げ、2秒の車間距離になるとアクセル操作でギクシャク感は全く無しに80km/hでビタっと追従。ライダーの頭は全く前後に動かない(!)、丁寧な運転です。超快適!
■追従加速/減速テスト
前走車が休日のちょっと混雑した高速道路を走行するように、80km/hから50km/hと可変させながらの走行に追従する体験です。
減速の場合、まずはスロットルオフ。そして必要であればシームレスにブレーキングを開始します。ここでも、まずはリアブレーキからという滑らかさ。まるで上手な人のタンデムシートに座っているような心地良さです。

加速側も車間時間の設定を保つように、前走車が速度を上げればスロットルを開けて加速。この時、「TRACER9 GT+」の3気筒エンジンが持つトルク特性、回転の滑らかさが際立ちます。シフトダウンの必要性があれば、ライダーはクイックシフターを通じて変速をしても、ACCの設定は各ギアの設定速度内であれば保持されます。
さらに、前走車が80km/hから30km/h程度へと、一気に減速するような場面を想定してのテストです。ACCが行なう最大減速は急ブレーキレベルまではしてくれません。そのレベルの減速が必要な場合、7インチのメーターパネルほぼ全体をオレンジ色の画面にして機能限界表示をライダーに伝えてきます。ライダーは速やかに前後ブレーキを操作し減速。衝突を避ける行動を取る必要があります。
前段でACCが強めのブレーキを掛けてくれるので、そこからライダーはスムーズに急減速操作に移行できると感じました。このブレーキ操作により、ACC設定は解除されます。
■追従走行中の割り込みを想定
車間時間1.2秒に設定し、ACC設定120km/h時に80km/hで走行する前走車と「TRACER9 GT+」との間に割り込みがあった場合の体験テストです。
1.2秒の車間時間は意外と短く、現実的に「この車間で割り込んで来るか!? オイ!!」というレベルです。すると……
スマートにスロットルを戻し、何事もなかったように割り込み車と1.2秒の車間距離をつくり、開けたのが解らないレベルでキレイに追従再開をするのです。スゴイ……。
■離脱加速と追い越し加速アシスト
ミリ波レーダーが、先行車の車線変更によって前方が開けたと認識すると、6速80km/hからでも充実の加速で120km/hの設定速度へと復帰してくれました。その時も開け始めを滑らかにすることで疲れ難い走行を見せてくれました。

今回は対向車の来ないテストコースだったため、イグニッションを入れる度に、左側通行の国、右側通行の国というミリ波レーダーの情報から検知することが出来ず、追い越し加速アシストがキャンセルになっていました。通常ではウインカーの点滅と車体が車線変更をする動きに合わせて遅れ感が出ないように加速する、とのことですが、今回のテストでも充分「普通」に追い越しをしてくれました。
結論、「ACCを体験すると、普通のクルコンに戻れない!」と感じた次第です……。


















