正念場の高速道路「二輪定率割引」議論 国交省道路局・松本参事官が語る 来年の通行料金割引

車重、専有面積など車格と道路損傷に応じた通行料が、日本の高速道路料金の基本です。ただ、バイクは車重が2倍以上ある「軽四輪」と同じ料金区分です。割引制度によって是正を求める業界と、割引の減収を心配する国土交通省。来年の割引はどうなるのか? 高速道路行政を担う参事官に話を聞きました。

割引導入しても増収にならない、減収分が、払拭できない?

 高速道路の通行料金は、現行では5車種区分、バイクは「軽四輪車」と同じ料金です(二輪自動車は「軽自動車等」に区分される)。ユーザーは署名活動や要望を通じて、バイクに応じた料金区分を作るべきという10年以上に及ぶ粘り強い要望の末、2022年にバイクの料金区分を普通車の半額にする「定率割引」を実現させました。しかし、ETC車載器の搭載、対象となる曜日、距離、事前登録の制約が障壁となり、2年目で利用は失速しています。

高速道路料金政策を担う、国土交通省
高速道路料金政策を担う、国土交通省

 ETC車載器の搭載率も四輪車より低く、バイク料金を設定して需要を喚起することで利用車はまだ延びると考える業界に対して、高速道路会社は前向きではありません。高速道路政策を担当する国土交通省道路局・松本健参事官に、これからのバイク料金割引施策について聞きました。

――高速道路会社の民営化の大きな目的は、利用車を増やして、より早く建設費などの借金を返済していくことです。その流れでいけば、バイク割引制度は、業界自らが新たなバイク利用を増やし、底上げをしようとしていることなので、むしろ使いやすくしたほうが利用は増えるのではないでしょうか。

松本健参事官(以下、同)「高速道路の二輪車割引は、定率割引と二輪車ツーリングプランを実施しています。その状況をよく見ながら、今後の対応については検討していきたいと思っています。

 と言うのも、公明党・自民党とも懇話会、議連などが開かれて、いろんな形で業界からもご要望いただきましたので、それも踏まえた形で、今後の取り扱いを検討していきたいと考えています。

 割引の状況で言うと、二輪車ツーリングプランについては、昨年に増してお使いいたき、定率割引についても昨年よりは若干少ないものの、多くの方にご利用いただいている状況のデータなども取れてきています。

 利用実態とか踏まえて、来年の今後の取り扱いを考えたいと思います」

――割引の効果として、現状を変える、つまり利用車増を見込んで増収を目指す、ということが考えられます。ただ、与党での議論は、割引分だけ減収する前提で、議論が噛み合わないように思えます。登録台数の減少で利用車が減っていく中で、バイク割引の充実は、ひとつの施策となるのではないでしょうか。

「トータルとして、どうやって料金収入を増やしていくのかという話だと思いますが、基本的に割引を実施すると、利用者が増えて増収する部分と、料金引き下げで減収になる部分が出ます。両方の影響がある中で、一般的に言って料金が下がって収入が下がるという影響の方が大きいケースも、非常に多い。

 料金の割引のあり方は、実際どういう政策目的、課題に対応してやっていくのかをよく考えながら、その効果も見ながらやっていく話かなと思います」

――減収部分が払拭できないと、割引は簡単には進まない、ということですか。

「そうですね。ただ、二輪の話は、すでに2種類の割引を実施しておりますので、実施状況をよく見ながら、いただいた要望を高速道路会社と話し合っていきたい」

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