電動バイクは売れない? なぜ購入を避けるのか 販売の現場にユーザーの声や動向を聞く

世界的にEVシフトが進むなか、日本でも自動車の電動化が進んでいます。バイクにおいても各メーカーが電動モデルを投入しつつありますが、販売の現場ではユーザーからどのような反応があるのでしょうか。ホンダの販売店に聞いてみました。

自動車の電動化が普及しつつあるが……

 現在、世界では脱炭素に向けた動きが加速しており、自動車の電動化もその取り組みのひとつです。日本でも2050年までにCO2の排出を実質ゼロにすることを目指した「2050年カーボンニュートラル」を掲げています。それにともない、自動車業界でも動きがありました。

2025年6月に全国で販売が開始されたホンダの電動スクーター「CUV:e」(原付2種)
2025年6月に全国で販売が開始されたホンダの電動スクーター「CUV:e」(原付2種)

 たとえばトヨタでは、2050年に世界中の工場で生産時の排出量をゼロにするための取り組みが進められています。ホンダでも2040年までに4輪事業において電動製品販売比率100%を目指しているといいます。

 電動車の購入においては国からも補助金が支給される制度が設けられており、購入を後押しする仕組みが整えられつつあります。

 こうした動きのなかで、大手自動車メーカーからの電動車のラインナップは着実に増えてきました。

 一方で、「EVは不便」という声も根強く残っているのが現状です。なかなか追い付かない充電インフラの整備や航続距離に対する不安感は、ユーザーにとってはまだまだ払拭しきれないようです。

 では、電動バイク(2輪車)の場合はどうでしょうか。ヤマハは既存ラインナップに原付1種相当の電動スクーター「E-Vino」があり、ホンダでは2023年6月より、それまで法人向けの販売だった電動のビジネスバイクシリーズを一般向けに販売し、2025年6月には原付2種クラスの電動スクーター「CUV:e」を新発売しています。

 そこで電動バイクの普及状況について、「CUV:e」を市場に投入して間もないホンダの販売店に聞いてみました。

 都内の販売店の担当者は次のように話しています。

「正直、実用面に関してはまだまだ課題が多い、というのが現状です。電動バイクは、排気量50ccクラス相当と125ccクラス相当のモデルがあるのですが、125ccクラスは最近出たばかりなので、お客様からの声はまだいただいていません。

 50ccクラスを使用されているお客様からは、『実際の航続距離がカタログ数値よりも短い30kmが限界だった』という声が寄せられているようです。当店でも電動モデルを納車された方が何人かいらっしゃいます。個人用として利用している方はもちろん、配達用に利用されている方もいます。

 個人で使われているお客様は、家から少し外出する程度に使いたい、というようにあまり長距離を走る必要がないと考えている方がほとんどです。『長距離を走る予定はないし、ガソリン代もおさえられるから』という理由で購入されていました」

 関西の販売店の担当者は次のように話しています。

「電動スクーターは、やはり航続距離がガソリン車には劣るため、当店ではガソリン車をメインに取り扱っておりまして、お客様から電動バイクに関する問い合わせも、ほとんどありませんでした。そのため電動バイクに関する取り扱いについては、当店ではまだはっきりしていないというのが現状です。

 やはり、お客様の需要は圧倒的にガソリン車の方が多いので、電動バイクはあまり普及していない、というのが正直なところでございます」

 販売の現場では、電動バイクの購入者はまだごく一部にとどまっているようです。とくに航続距離に関する懸念があり、ガソリン車と比べて実用性で劣る印象を持つ人も少なくないようです。

 反対に、近距離移動を主な用途とする人にとっては、電動バイクは十分な選択肢になると言えるでしょう。

【画像】バイクライフの新常識となるか!? ホンダの新型電動スクーター「CUV:e」(原付2種)を見る(14枚)

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