カワサキの2ストマシン「750SS」2台でクラシックバイクレースに参戦!? ライター後藤武のレースレポート
自身もカワサキの2ストロークマシン「750SS」(マッハIV/H2)でサーキット走行を楽しむライターの後藤武さんによる、クラシックバイクレースについて。
もうちょっと注目してもらいたいから、2台で走る!!
クラシックバイクレースに参加するのはとても楽しいものです。今回は2025年5月に開催されたテイスト・オブ・ツクバのレースに、ゴトー(筆者:後藤武)のカワサキ「750SS」(マッハIV/H2)で参戦したレースの模様です。

ゴトーが参戦しているのは「D.O.B.A.R1」です。1970年代から1980年代初頭のマシンが中心になっているクラスです。「テイスト・オブ・ツクバ」の前身である「テイスト・オブ・フリーランス」が始まったときから続いていて、言うなればテイストの「顔」のようなレースだと思っています。
ところがここ数年はエントリー数が減少してしまいました。テイストを初期から応援していたゴトー、これではいかんと思ったわけです。
と言っても、1人のエントラントにしか過ぎませんから、できることには限りがあります。雑誌でレース参戦を呼びかけてみたり、自分が参戦してマッハに興味のある人に見てもらうことくらいしかできません。
「もうちょっと注目してもらえないかな」ってことで出てきたのが、マッハ2台での参戦でした。
実はゴトーのガレージには、マッハのレーサーが2台あります。なんでかって、テイストとLOCの2つのレースに出ているから。当初は1台のマシンを使い、レースに合わせて足まわりやキャブレターを交換していたんですが、交換作業が大変だし、コロコロ仕様が変わるからセッティングを詰めることができませんでした。
そこで、イライラして「もう1台作ってやれ」と考えたわけです。若干パーツはあったものの、フレームやら外装やら、色々なパーツが足りなかったので作業は難航しました。国内外からパーツをかき集めてやっと2台目のマシンが形になったのが2024年11月のこと。この2台でテイスト・オブ・ツクバに出場することにしたのです。

しかしマッハみたいな旧車に誰でも乗れるわけではありません。エンジン特性がピーキーで扱いにくいってこともあるんですが、新しいバイクみたいに走らせたら壊れてしまうからです。
シフトは優しく確実に入れないとギアのドックが丸まってしまうし、パワーバンドから外れたときに半クラッチなんて当てたらクラッチが一発でダメになってしまいます。そもそも排気量750ccの2ストマシンで、バンクしているときに半クラッチなんて危険極まりない。つまり乗り手が相当に限られるわけです。
でも悩むことはありませんでした。ライダーはいつもマッハのメカを担当してくれている石川康治です。元レーシングチーム・ハニービーでレースをしていた石川は、クラブマン誌で色々なバイクを試乗していましたし、長くゴトーのメカをやってくれているからマッハのことも良く分かっています。それに今後、ゴトーと一緒にマッハのレースをするためにも、一度自分でレースに出てマッハのことを良く知っておきたいという気持ちがありました。
でも2台で出たらトラブルが出る可能性も2倍になります。信頼性が高くなったとは言っても、マッハですからねえ……。どんなトラブルが起こるかわかりません。
おまけにメカが1人減ってしまうものだから、レース当日は作業が追いつかなくなってしまうことは確実。走行前に混合ガソリン作ったり、走行後にヘッド開けてエンジンのコンディションを確認したり、振動で緩んでいるボルト類がないか確認したりと、普通のバイクとは違う色んな作業があるんですよ。なのでここは信頼できる助っ人をお願いするしかない。
いつもメカをやってくれているオイチャンこと大内に加え、過去に何度か手伝ってもらっているイトーちゃんにヘルプをお願いすることにしました。谷ファミリーは雑用担当してくれると言うし、アルパカ平山さんも必要なときはヘルプに入ってくれる。鉄壁な体制でレースに臨めることになりました。
■協力/筑波サーキット(写真=POP近藤、多田浩志)
Writer: 後藤武
クラブマン誌や航空雑誌の編集長を経て現在はバイク、食、飛行機などのライターと
して活動中。飛行機とヘリの免許を所持しエアレースのTV解説も担当していたことも。2スト、旧車、V8のアメ車など多数所有。





