YOKOHAMAホットロッドカスタムショーが2年ぶりに開催! 今回の目玉のひとつ“BMW Motorrad×MOONEYES”のコラボマシン「R18クラシック」の全貌に迫る【Part 3】

日本最大級のカスタムの祭典YOKOHAMA HOT ROD CUSTOM SHOW(ヨコハマ・ホットロッド・カスタムショー)が2年ぶりに開催されます。今年のイベントでは主催者のムーンアイズとショー・スポンサーであるBMW Motorradのコラボ・カスタムがお披露目されました。今回は完成を迎えた姿を公開します。

主催者とバイクメーカーのコラボモデルがついに完成

 去る2021年12月5日(日)に神奈川県横浜市にあるパシフィコ横浜で開催された日本最大のアメリカン・カスタムの祭典であるYOKOHAMA HOTROD CUSTOM SHOW(以下HCS)。昨年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、中止となってしまった同ショーですが、今年は盛況のうちに幕を閉じることとなりました。

去る2021年12月5日(日)で開催されたYOKOHAMA HCSにてお披露目となったBMW Motorradとムーンアイズのコラボ―レーション“R18クラシック”。カスタムショーへのメーカーの参入は歓迎すべき流れです
去る2021年12月5日(日)で開催されたYOKOHAMA HCSにてお披露目となったBMW Motorradとムーンアイズのコラボ―レーション“R18クラシック”。カスタムショーへのメーカーの参入は歓迎すべき流れです

 ちなみにそのHCSでは’92年のスタートから10年後である2002年よりモーターサイクル枠のエントリーが始まり、同年はSO-CALスピードショップのジミー・シャイン、そしてミュージシャンのZZ-TOPのビリー・ギボンズ、翌年はウエストコーストチョッパーズのジェシー・ジェームス、そして2004年からショーオープニングで“ゲスト・ライドイン”が開始され、カークラブ「Sinners(シナーズ)」のチョッパー・デイブとサリナスボーイズのコール・フォスター、クラシックトラックス誌のロブ・フォーティアが会場に華を添えたのですが、今回のHCSでは、それ以来初の海外ゲスト招聘はナシという状況。

 ゆえに “ライドイン”がどのような状態で行われるのか注目を集めたのですが、今年のHCSでは2019年のチャンピオンマシンであるシュアショットのアーリーショベル・カスタムとデュースファクトリーのフォードモデルBロードスターが揃って入場しました。
 

2021年、市販されたBMW最新モデルである“R18クラシック”をベースにスペシャル・ペイントを施した“BMW×ムーンアイズ”の完成予想図。イラストは日本のピンストライパーのパイオニア、“WILD MAN(ワイルドマン)”石井氏によるものです
2021年、市販されたBMW最新モデルである“R18クラシック”をベースにスペシャル・ペイントを施した“BMW×ムーンアイズ”の完成予想図。イラストは日本のピンストライパーのパイオニア、“WILD MAN(ワイルドマン)”石井氏によるものです

  また、ショースポンサーのハーレーダビッドソンジャパンもアイアンから水冷までの3世代のスポーツスター3台で登場。そのライドインで今回、トリを飾ったのがBMW Motorradとショー主催のムーンアイズによるコラボレーションによって誕生したR18クラシックです。

パシフィコ横浜のバックステージでライドインを待つBMWモトラッドの河村拓男氏。このBMW Motorrad×ムーンアイズのコラボはもちろん、イベントマネージャーとして活躍する人物です
パシフィコ横浜のバックステージでライドインを待つBMWモトラッドの河村拓男氏。このBMW Motorrad×ムーンアイズのコラボはもちろん、イベントマネージャーとして活躍する人物です

 前回まで当サイト(バイクのニュース)でも、この車両のコンセプトや製作記をお伝えし、HCS当日にライドインと、日本のピンストライパーの第一人者であるWILDMAN石井氏によるライブ・ピンストライピングが行われることを予告編的に紹介してきたのですが、いよいよ12月5日のショー本番に、会場であるパシフィコ横浜のバックステージにBMW Motorrad×ムーンアイズのR18クラシックが登場。ともとベース車両であるR18クラシックがアメリカン・クルーザー的なマシンだけに、車体は狙いどおりのイメージでフィニッシュした印象となっています。

 カスタムでルックスを一新する手段として有効な手法のひとつにペイントワークがあるのですが、株式会社グランツによって、ムーンアイズを象徴するパーツである“ムーンディスク”や“バレルタンク”を彷彿とさせるアルミ地のヘアラインのように仕上げられた車体は、より“アメリカン・カスタム”な雰囲気。

パシフィコ横浜のバックステージでライドインを待つBMWモトラッドの河村拓男氏。このBMW Motorrad×ムーンアイズのコラボはもちろん、イベントマネージャーとして活躍する人物です
パシフィコ横浜のバックステージでライドインを待つBMWモトラッドの河村拓男氏。このBMW Motorrad×ムーンアイズのコラボはもちろん、イベントマネージャーとして活躍する人物です

 その車両をBMW Motorradのイベントマネージャーである河村拓男氏が走らせ、多くの人が見守る中、HCSへのライドインを果たしたのですが、こうした「エンタメ性」の高いショーへのメーカーの参入は、アメリカン・カスタムファンへのプロモーションとして極めて効果的です。実際、多くの観客の皆さんがこの日、BMW R18クラシックというモデルの存在を改めて認知したのではないでしょうか。
 
 またショーの「エンタメ性」といえばHCSでは毎回、ライドインショーやライブミュージックなどで趣向を凝らし、それが人気の要因のひとつとなっているのですが、今回は11時30分よりBMWMotorradのブースにてWILDMAN石井氏によるライブ・ピンストライピングを敢行。ライドインと同じように多くの観客を楽しませることになっていたことも、ここでお伝えしたい項目のひとつです。

小指で筆圧をコントロールし、R18クラシックのボディにピンストライプを描くWILDMAN石井氏。プロの技を直接確認出来る貴重な機会を多くの方が楽しんだ様子です
小指で筆圧をコントロールし、R18クラシックのボディにピンストライプを描くWILDMAN石井氏。プロの技を直接確認出来る貴重な機会を多くの方が楽しんだ様子です

 ちなみにこのピンストライピングとは1920年代に家具や看板などへの装飾を施す意味で始まり、’60年代にヴォン・ダッチやエド“ビッグダディ”ロスの手によってカーカスタムやモーターサイクルへと広がってきた過去があるのですが、そのエド・ロスから“WILDMAN”と名付けられ、技を受け継いだ石井氏が観客の皆さんの前で見せるピンストライピングは、まさにアメリカン・カスタム・カルチャーの世界観をライブで伝えるもの。筆一本で車体がみるみると“アメリカナイズ”されていく様を多くの人が楽しんだ様子です。

 2014年の“RnineTカスタムプロジェクト”以降、アメリカン・カスタムの世界に積極的に関わってきたBMW Motorradというメーカーですが、こうした姿勢はカスタム・ファンとして大いに歓迎すべきことでしょう。

 最後に当たり前のことを言わせて貰えれば、どんな優れたカスタムでも「ノーマル」の車両があってこそ、はじめて生み出され、発展する側面を持ち合わせています。新車が流通し、ソレを素材にユーザーがカスタムを行うことでこのカルチャーが広がってきた流れは、いつの時代でも変わらないものです。
 
 そうしたことを踏まえて考えると、日本最大のアメリカン・カスタムショーを主催するムーンアイズとBMW Motorradというメーカーの今回のコラボレーションは、かなり意義深いプロジェクトだったのではないでしょうか。

【了】

【画像】完成を迎えたBMW Motorrad×ムーンアイズの「R18クラシック」コラボカスタムの画像を見る(20枚)

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Writer: 渡辺まこと(チョッパージャーナル編集長)

ハーレーや国産バイクなど、様々な車両をベースにアメリカン・テイストのカスタムを施した「CHOPPER」(チョッパー)をメインに扱う雑誌「CHOPPER Journal」(チョッパージャーナル)編集長。カスタム車に限らず、幅広いバイクに対して深い知識を持つベテラン編集者。

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